戦車模型”超級”技術指南 [塗装編]

戦車模型超級技術指南[塗装編]一ヶ月前に購入→未読のまま放置だった「戦車模型”超級”技術指南 (塗装編)」を熟読。
コンピュータ実用書と趣味の書籍はクソ高いと相場が決まっており、この本も常人ならショック死級のお値段だったりする訳ですが、戦車プラモLOVEな人にとっては買って損はない一冊かと思います。

お約束的な技術体系に縛られまくったオッサン戦車モデラーなどは、本書の凄すぎる内容を目のあたりにして、変なトラウマを抱いて手が止まってしまう感じもするのですが、そういった固定概念を持たない私のような出戻りモデラーや、これから戦車模型製作をスタートされる人にとっては最高の教科書かと。


ゲートカットニッパー考察

私がプラ弄りで使っているゲートカット用ニッパーたち。ゲートカット用ニッパー実費で購入&タダで貰ったヤツも含めて、ゲートカット用ニッパーは合計5本持っております。
ぶっちゃけ2本あれば普通に事足りるので、私のは単なる道具道楽バカだったりする訳ですが、各社ゲートカット用ニッパーの切断精度と使い心地を評するチャレンジャーな人が少ないようなので、極私的なレビューを勝手にしてみようかと。タミヤ薄刃ニッパータミヤ 薄刃ニッパー
切断精度:★★★★★
操作性能:★★☆☆☆
耐久性能:★☆☆☆☆
お奨め度:★★★★☆

何処のプラモ屋でも必ず陳列されている定番品ですな。
モノ自体はKEIBA製薄刃ニッパーのOEM品。今回紹介する4本の中では、切断精度(切断面の綺麗さ)が最も優れていると思います。
尚、切れ味に相反する形で刃の耐久性は再弱。繊細な切り出しが要求される極小パーツのゲートカットのみでの利用だと10年は使えますが、粘りがあるABS樹脂パーツのゲートカットに多用すると刃が直ぐにダメになると思う。ハンドリング性能については微妙・・・。グリップが細くコイルスプリングも中途半端に弱い所為で、手に持った時のフィット感はあまり宜しくないですが、何よりも「切断精度優先」という方はタミヤ薄刃なのかも知れません。ツノダ薄刃ニッパーツノダ 薄刃ニッパー
切断精度:★★★★★
操作性能:★★★★☆
耐久性能:★★☆☆☆
お奨め度:★★★★★

Sirius薄刃ニッパーと言った方がモデラーには馴染みがある製品。
OEM元であるツノダも自社ブランドで販売しており、コチラの方が300~400円ほどお安いです。切断精度は刃先の材質が硬めな分、もの凄く微妙な差ですがタミヤ薄刃よりも劣っているように私は感じます。逆に刃の硬度が高いお陰で、耐久性についてはタミヤよりも優れていますので、大切に使えば20年は充分に切断精度をキープできる製品かも知れません。ハンドリングはかなり高レベルなので、トータル性能を求めるならばコイツが最適かと思います。フジ矢プロテックニッパーフジ矢 プロテックニッパー(プラ用125mm)
切断精度:★★★★☆
操作性能:★★★★★
耐久性能:★★★★★
お奨め度:★★★★☆

薄刃ニッパーではありませんが、ソレに肉薄する精度を持つニッパー。
刃全体のサイズが大きい為、刃先調整ネジを絞ってもミニスケールのゲート切り出しには正直なところ不向きだったりする訳ですが、1/35戦車ならばメインツールとして利用可能。
このニッパーの持ち味は、良好な切れ味もさることながら、刃の耐久性と圧倒的なグリップフィーリングに尽きるので、お値段的には4本の中で一番高い製品ですが、ごんぶとゲートとABS樹脂を多用するガンプラの切り出し用ニッパーとして最適かも知れない。(ガンプラに薄刃ニッパーを使うと刃のヘタり方が凄いですから。)ガンプラニッパー販促品ガンプラニッパー
切断精度:★★☆☆☆
操作性能:★★★☆☆
耐久性能:★★★★☆

4年くらい前、ガンプラ買った際にクジ引きで当たったバンダイの販促ニッパー。モノはKEIBA製プラ用ニッパーなのですが、タミヤ精密ニッパーとは微妙に刃の形状が違っていたりする。
タダで貰ったので文句は言えませんが、切れ味は良いものの、刃先が分厚いので入り組んだ部分や細かいパーツのゲートカットには不向き。アートナイフによるゲート痕の処理を前提とした使い方が無難かと。刃の耐久性はタミヤ精密ニッパーよりも強い感じなので、ニッパーの名称通り、私はガンプラのパチ組み&0.3~0.4mm真鍮線のカットなど、かなり荒っぽい使い方をしています。

以上、ゲートカット用ニッパーの極私的な考察ですた。
あくまでも私の主観で評価していますが、まぁ話半分で参考にしていただければと。


Trumpeter E-10駆逐戦車 製作記#4

Trumpeter E-10駆逐戦車軽くサフェ吹いた後に基本塗装開始。
今回は控え目のウェザリング塗装でフィニッシュする予定なので、プライマー色の下塗りやパネルラインを強調するシェイド塗りは行わず、いきなり基本色のダークイエローをベタ塗りです。まず、Mr.カラーのレッドブラウン、ブラック、フラットアースを適当に混ぜた焦げ茶色で履帯を塗装。基本色1色目のドゥンケルゲルプ1色目のダークイエロー。ガイアカラー ドゥンケルゲルプ1とピュアホワイトを7:3で調色。
ガイアカラーのドイツ戦車用塗料はRAL準拠色なので、スケールエフェクトを考慮した明度調整は、単純にホワイトを加えるだけでOKってのがラクチンですな。Mr.カラーだと同系色を混ぜての微調整が必要だったりするので、トルエン入り塗料ですが重宝しております。エアテックス KIDS105今回から投入したサフェ吹き専用ピース。エアテックスKIDS105。
タミヤ ベーコンピースのクローン機。エアーが抜けっ放しのベーコンピースと違って、コイツはバルブ弁が入っているので通常のハンドピースと同様にトリガーを戻すとエアーが止まります。ただ、有機溶剤への耐性が低いパッキンが使われているようで、たぶんツールウォッシュ等の強い溶剤でうがい洗浄を繰り返すと直ぐにダメになる気がする。ちゅーか、ベーコンピースと比べるとパーツ全般の作りが雑・・・。
(一応、使用前にパッキン類全てにシリコンオイルを塗布して耐溶剤性対策をしてみました。ホムセンのラッカーシンナーでうがい洗浄していますが、今のところパッキンは大丈夫みたい。)

私はタダで貰ったのでブッ壊れてもダメージゼロなのですが、格安の簡易型ピースとは言えど恐らく2,500円くらいはすると思うので、「買い換え前提の消耗品」として割り切って使うには不経済な製品かも知れない。ぶっちゃけ、0.4~0.5mm径の金属製ハンドピースを1本買った方が長く使えて安上がりだね、確実に。


2月期の積みプラ探訪 #1

先週末は所用で大阪に繰り出したついでに、日本橋タミヤワールドとその他店舗へ。
リニューアルしたスパキズ三宮店も悪くないのですが、本店と比べてツール関係の品揃えが弱い事もあって、用事ついでに馴染みのある日本橋本店に立ち寄る習慣が抜けきれなかったりする。Mr.グルーアプリケーター新ツール、Mr.グルー・アプリケーター。
瞬着&パテ用の塗布棒。硬化した瞬着やパテが引っ付かない素材で出来ており、繰り返し利用できるという部分に惚れて確保。瞬着の点留め治具として、真鍮線か千枚通しを使うのがスタンダードな訳ですが、作業後、治具側に硬化付着した瞬着の除去が思いのほか面倒でしたので、エッチングパーツを多用する艦船モデラーと戦車野郎にとっては嬉しいツールだったりする。
ペンタイプなのでハンドリングも良好。コレは良い物だ!

それと、シャーマンのハッチ可動化工作の際に折っちまった0.3mmドリル刃を購入。
極細ドリルはバラ売りだとショック死級の値段ですな。ミネシマ0.3mmで実売480円/本、対してタミヤ極細ドリルセット(0.3~0.8mm)は700円程度と信じられん安さなので、頻繁にドリル刃を折っちまう人はタミヤのセットを買っとくのが吉。私も折れた時の保険として、バラ売りに加えてタミヤのセットを買いますた。AFVClub M5A1&Cyber HobbyパックワーゲンAFVクラブ M5A1軽戦車(初期型)とCyber-Hobby パックワーゲンを確保。
発売日を守らないAFVクラブ。8ヶ月近く放置プレイ喰らったので、店舗で現物を見るまで存在すら忘れてたよ。で、モノ自体については、大半のパーツが新規となっており既発のM3A3と同様に秀作キット。今後の製品ラインナップには、チャーチルMk-IIIやT-34/76フルインテリアなどが予定されており、AFV部らしい渋さが滲み出ている訳ですが、とりあえず大幅なリリース遅延だけは勘弁してくれぃ!

プーマに引き続き、パックワーゲンもプラッツ経由でようやく通常流通。
コレも日本以外では一年以上前に普通に流通していたキットなんすが、メーカーというよりも輸入代理店に問題アリな感じ。


エアブラシ塗装時に於ける防毒マスク着用のススメ

何気にアクセス解析を見てみると、この類のネタは一度もエントリーしていないのに、何故か「エアブラシ塗装、安全性、マスク」のキーワードでこのサイトに辿り着く人が多いようなので、エアブラシ塗装時に於ける防毒マスク着用の是非について書いてみる。防毒マスク結論から先に言うと、エアブラシで塗装する際は防毒マスク着用は必須です。
どうも個人的主観を含んだあやふやな情報が交錯しているようですが、いくら強力な排気能力を持つ自作塗装ブースを使っていたとしても、エアブラシ塗装時に於ける塗料の吹き返しを100%回避するのは不可能な訳で、溶剤の臭気は排気できても簡易防塵マスク程度では塗料ミストの肺への侵入は防げなかったりする。(特に模型塗装の場合、塗料の乗り具合を注視する目的から、塗料を吹き付ける対象パーツと顔の距離が自ずと狭まってしまいますので、常にブースから吹き返された塗料ミストを豪快に吸ってしまうポジションで作業していると思われたし。)

尚、模型用塗料・溶剤を出しているメーカー共は、呆れるくらい成分表示の義務を怠っているので、トルエン配合の隠蔽工作よろしく!ガイアカラーの悪質な例も含め、模型用塗料・溶剤の安全性については基本的に信用しないほうが無難です。

という事で、半分ジャンキーと化している職業モデラーは別として、所詮は趣味の一つとして楽しんでいる模型製作で身体を壊したらバカ丸出しですので、有機ガス用吸収缶+ミストフィルター構成の防毒マスクは必ず着用しませう!上記写真の防毒マスクは、吸収缶の入手性の良さから最近買い換えた重松製作所のペインターマスクセット。コイツは面体、吸収缶、ミストフィルターが予め同梱されたセット商品で3000円くらい。初めて防毒マスクを購入する人にはオススメ。